関連記事▶【中学受験】低学年のうちから準備しておくべきこと環境の変化から影響を及ぼす「小1プロブレム」とは?小1プロブレムとは、小学校入学後に子どもたちが抱える心身の問題やストレス、問題行動のことを指します。幼稚園や保育園から小学校に行く環境の変化や、子どもたちが新しい生活様式やルールに適応しきれないことが原因と言われています。「小1プロブレム」には、以下のような特徴が見られます。集団行動がうまくできない黙って長時間座っていられない授業中出歩いてしまう先生の話をさえぎる学校に馴染めない「小1プロブレム」は、日本特有の学習背景も原因と言われています。詳しく見ていきましょう。関連記事▶日記はメリット多し!小学校低学年から読解力と語彙力を育てる!①時間の使い方が変わる幼稚園や保育園では、午前の活動、昼食、午後の活動、おやつとおおまかな時間の流れで行動していました。しかし、小学校に上がると時間を細かく決められた時間割があり、その時間割の中で行動しなければなりません。また、幼稚園のような自由な環境と違い、子どもたち全員が机にきちんと座って、1コマ単位で授業を受け、休憩を取るというスタイルに変化します。そのため、保育園や幼稚園のときの比較的柔軟な生活から変わって、時間厳守の集団行動が中心になっていきます。②自分でやることが増える保育園や幼稚園でもロッカーがありますが、小学校に上がると一人ひとりに自分の机と椅子が与えられます。これらの整理整頓や管理は自分でしなければなりません。提出物も自分で先生に提出しなければならず、自分のことは自分で責任を持って行動することが増えてきます。③遊びから勉強中心へ遊びが中心だった保育園・幼稚園の生活から一変して、小学生になったらじっと椅子に座って45分間の授業を受けなければなりません。また、学習した単元のテストが行われたり、通知表をもらったりとそれぞれ個人の評価が行われるようになります。こうした環境は子どもたちにとって初めてのため、それがストレスになっていると言われています。関連記事▶塾は行くべき?小学校低学年のうちに身につけたい能力とは「小1プロブレム」が子どもに与える影響保育園・幼稚園から小学校への入学環境の変化に耐えられない「小1プロブレム」が子どもに与える影響は以下の2点です。①学力低下につながることもある小1プロブレムによる問題行動が続くと、学力の低下につながることがあります。問題行動が起こることで、授業に集中できなかったり、家庭での勉強がおろそかになることが原因です。また、学習意欲が低下することで、自ら学びたいという意欲が失われてしまうこともあります。早い段階であれば対策を取って巻き返すことが可能ですが、学校を休みがちや不登校になってしまうと挽回が難しい場合もあります。②性格の歪みを引き起こすこともある環境に上手く馴染めず、叱られることが続くと子どもの自己肯定感が低下し、性格の歪みを引き起こす原因にも繋がります。大人や先生から叱られる機会が増え続けると、感情的になったり暴力を奮うようになったりと、子どもの人格形成に大きな影響を及ぼしてしまうおそれも否定できません。関連記事▶心豊かに育てたい!9歳までしか伸ばすことができない6種類の知能とは「小1プロブレム」どうすれば対策出来る?小1プロブレムは、周囲の環境や、親御さんを初めとしたサポートで、対策できるケースもあります。いくつか例を見ていきましょう。①小1プロブレムにおける国の対策文部科学省は、「幼児期の教育と小学校教育の接続について(※1)」という対策方針をまとめています。この資料によると、お茶の水女子大学付属幼稚園・小学校では、5歳10月~小学1年7月までを「接続期」として、子どもたちがスムーズに小学校教育に移行できるようなモデルを作成しています。また、子どもの状況を幼稚園、小学校で共有しあうなどといった、学校間の連携協力も不可欠であると述べられています。実際に2022年には、一部自治体を対象に小1プロブレムを解消するモデル地区が設定され、その地区では「小1プロブレム」を解消するためのカリキュラム策定が行われています。②小1プロブレムにおける家庭で出来る対策保護者として、小1プロブレムに対処するためにできることもいくつかあります。慣れない環境として、小学校に上がったばかりの子は、多かれ少なかれ不安を抱えています。そんな時こそ、日々の出来事を優しく聞いてあげるのが重要です。また、規則正しい生活に慣れるために、生活リズムをきちんと整えてあげることも大切です。不規則な生活は精神面にも大きな影響を与えます。お子さんが新しい環境に移る時にこそ、日々のコミュニケーションを増やすことが非常に重要です。関連記事▶臨界期とは?9歳までに伸ばしておきたい6つの知能を解説「小1プロブレム」を起こさないために、親子間のコミュニケーションを活発化させよう本記事では、「小1プロブレム」の問題点や、その理由、実際に国や自治体が行っている取り組みや、家庭内での対策についてご紹介しました。小学校に上がったばかりのお子さんには新しい生活、人間関係、ルールなど勉強以外にもやらなければいけないことがたくさんあります。そうした生活をサポートするべく、親子間でコミュニケーションを増やすことなども親御さんの大事な役割です。小学校の勉強の遅れは、その後の成績や将来に大きな影響を与えます。「カンガエMAX。」は、”7歳~10歳”までの子と親でコミュニケーションを取りながら考える力を学べる自宅内学習サービスを提供しています。「小1プロブレム」は、ご家庭で出来る取り組みもたくさんあるため、お子さんの教育にきちんと関心を持ちつつ、コミュニケーションを深めていきたいですね。※1.出典:「幼児期の教育と小学校教育の接続について」(厚生労働省)(https://www.mext.go.jp/bmenu/shingi/chousa/shotou/070/gijigaiyou/icsFiles/afieldfile/2010/06/11/12932153.pdf)(2023年5月27日に利用)子供の思考力を育てる「カンガエMAX。」【小学校低学年のご両親におすすめの記事】自分で考えて行動するためには?子どもの好奇心を引き出す方法「小1プロブレム」で子どもは何を感じている?問題行動や原因と家庭で出来る対策とは子供の思考力を高める!勉強以外に大切な3つのこと【10歳の壁】で子供に現れる3つの変化と適切な親の接し方とは勉強しない子にもう悩まない!小学生が家庭学習を習慣化する秘訣と子供の心理心豊かに育てたい!9歳までしか伸ばすことができない6種類の知能とは【中学受験】低学年のうちから準備しておくべきこと日記はメリット多し!小学校低学年から読解力と語彙力を育てる!