関連記事▶地頭を育てる!東大生が小学生の時に親からかけられていた言葉3選音楽のレッスンを受けると、語学力が伸びる幼稚園や小学校にあがる前後のお子さんをお持ちのご家庭では、子どもたちにどんな習い事をさせようかと考えられます。ピアノやバイオリンなどの音楽系の習い事か、英語などの語学系の習い事か、悩まれる方が多いです。全然、方向が違うように見えますが、語学と音楽には深い関係があります。①音感と外国語習得力の関係は耳にある。音楽のレッスンを続けると、音感がよくなって、英語を聞く力が身につくというのは、とても説得力があります。音感がいいかどうかは、英語に限らず、語学を習得していくうえで非常に重要な要素となります。なぜなら、聞いて音を真似出来る能力と、音感は同様の能力だからです。聞いて違いがわからない音は、自分自身が発音することはできません。つまり、音楽レッスンを続け、音感を鍛えると、英語を聞く力、発音する力がどんどん向上するのです。②英語の発音が上手だと音楽能力も高い。逆もまた然りで、英語の学習によって、音楽の力も伸びることがわかっています。英語の発音が上手なこどもは、音の区別やリズム感が優れていると言われています。つまり、英語の音を聞き分ける訓練を続けると、音の高低やリズムや長さなどの音楽能力の基本というべき力が比例して伸びます。③上記因果関係を裏付ける研究成果についてメルボルン大学音楽学部のゲーリー・E・マクファーソン教授の研究によると、音楽経験豊富な人には、下記のような言語能力があると述べています。単語のリストや短い言葉をパッと見て覚えることができる法則に基づかない例外的なスペルの発音を正しく発音できる文法の間違いに気づく複雑で長い文章を理解でき、記憶するこれは、音楽経験豊富な大人に限らず、子どもにもそのような能力が顕著に表れると言っています。さらに、フィンランドのユヴァスキュラ大学のRiia Milovanov氏とMari Tervaniemi氏は、英語の正確な発音を聞き取る力と音楽の音そのものの聞き取り能力の関係を調べました。英語の聞き取りトレーニングを受けた子どもたちは、トレーニング後、英語の聞き取る力のみならず、音楽の音を聞き分ける能力まで伸びたとのことです。これらの二つの研究成果は、音楽経験が語学習得にいい影響を与えるのと同時に、語学習得の訓練が音楽能力のアップにも繋がるということを如実に示しています。これから子どもたちに語学を身につけさせたいと考えている方にとって、示唆に富む内容です。関連記事▶人の心をつかめるようになる!絵画的知能の重要性と伸ばし方音楽的知能を得るメリットとは音楽は聴くだけでも、リラックスできたり、脳を活性化させる等よい影響があります。さらに、楽器を演奏をすることは、脳の広範囲な領域を使うので、全身運動に匹敵するぐらいの活発な神経活動が行われ、聴くこと以上の脳の活性化が行われます。つまり、音楽を習うことによって、下記の能力を伸ばすことができます。脳の発達記憶力や認識力視覚・聴覚運動能力判断力肺機能これらは、語学力の習得にとどまらず、全人的な能力の向上ということができます。①音楽的知能の重要性ノースカロライナ大学のドナルド・C・ホッジズ教授が、音楽的知能の重要性について語っています。「音楽ほど脳の多くの領域を活性化するものはありません。これは後のすべての学習の基盤を築くのに役立ち、子どもが学校で、そして後年に成功するかどうかを決定します。」ただ、音楽を学ばせ始めても、学校の勉強やクラブ活動が忙しくなって、習い始めて2~3年でやめる子どもたちもいます。そんな場合はどうなのでしょうか?たとえ、短い間だけの音楽の習い事でも、小さいころに音楽に触れた経験は、一生にわたり、学習全般にいい影響を与え続けます。②音楽的知能の伸ばし方音楽的知能を伸ばすうえで、音楽に触れ始める時期は非常に重要です。人間の感覚で最初に発達するのは聴覚であり、2歳ごろから発達し、4~5歳で最も大切な時期を迎えます。その大切な時期に、多様な音楽に、多く接することが大切です。幼少期の習い事として、ピアノが特に良いと言われています。なぜなら、ピアノは両手を使う、譜面を読むなど脳のトレーニングにもとても効果的だからです。音楽に触れる場合、単に聴くだけでなく、演奏することが効果的です。演奏することが運動能力も高めてくれます。何より、一番大切なことは、音楽を楽しむことです。さまざまな効果があるということであっても、音楽を習うことが苦痛になるようでは、効果はあまり期待できないと言えます。音楽は人生を豊かにしてくれます。そして、その音楽経験が、その後の人生の学習などに効果があるとするなら、それ以上嬉しいことはありません。語学が得意になる仕組みと音楽的知能の関係語学力と音楽的経験、音楽的知能との間には、密接な関係があることを見てきました。では、語学が得意になるためには、何が必要なのでしょうか?①音楽的知能が言葉を理解する助けになる赤ちゃんが言葉を覚える仕組みを考えてみましょう。赤ちゃんは、言葉を音楽のように理解しています。言葉の意味を理解する前に、言葉のリズムやメロディに反応しています。外国語の習得についても同じことが言えます。聞こえるがままに真似をすることができることが、外国語習得では大きな助けになります。大人が外国語の習得に苦労するのに比べて、小さな子どもたちが容易く習得できるのは、音やリズム、メロディを感じ取ることが出来るからなんですね。②小さなころの音楽学習は一生の宝子どもの言語能力を伸ばしたい場合、幼少期からさまざまな音楽に触れる経験が大切です。幼少期からはじめたピアノのおけいこやバイオリンのレッスンも、学年が進むにつれて、やめる人が増えていきます。ですが、安心してください。たとえ短い間でも、音楽に触れる経験で、その効果は一生続きます。途中でやめることになっても、なるべく早く、音楽を習うことをおすすめします。ただし、合わせて楽しく学べる工夫、環境づくりも大切です。語学学習は、伝える力、考える力を伸ばします本日は、語学力と音楽的知能のつながりについてご紹介させていただきました。語学も音楽も、両方子どもの内から習熟することで得られるメリットが非常に大きいことがおわかりいただけたかと思います。ぜひ、お子さんに、音楽と語学を組み合わせた教育方法を検討してみてくださいね。子供の思考力を育てる「カンガエMAX。」【小学校低学年のご両親におすすめの記事】日記はメリット多し!小学校低学年から読解力と語彙力を育てる!子供の思考力を高める!勉強以外に大切な3つのこと小学校低学年からスタート!子どもの思考力を育てる5つのコツ学習習慣を身につけたい!小学生にも効果的な「スモールステップ法」「メタ認知」を刺激!自分を客観視することで脳が成長する仕組み子供の好奇心を削ぐ親のNG行動3選!知的好奇心は脳の原動力塾は行くべき?小学校低学年のうちに身につけたい能力とは【中学受験】低学年のうちから準備しておくべきことこれで選べば失敗&後悔ナシ!チェックリストで小学生の習い事を決めよう