10歳の壁とは「10歳の壁」とは、子どもの様子や言動、性格などが変化してくる時期を指します。例えば、親の言うことを聞かなくなったり、親を無視したり、口答えが多くなったりすることです。子どもは10歳に達するころになると、さまざまなことを考えられるようになります。親の言っていることの正しさを判断できるようになったり、周りの子と比較して優劣を考えることもあるでしょう。10歳の子どもは、運動面や勉強面において自分と周りの子の違いを認識し、自分を客観視できるようになります。そして周りの子よりも劣っていると考えたとき、反抗的になってしまうこともあります。これらは、子どもの発達時期に誰にでも起こりうる症状で「10歳の壁」と呼ばれています。この期間、子供たちは自己認識と他者との関係性について深く理解するため、感情の揺れ動きが激しくなりがちです。その結果、挑戦的な行動や反抗的な態度を取ることが増えるかもしれません。しかし、これらは自立への大切なステップであり、親としては冷静に対応し、子供の感情の安定をサポートすることが重要となります。10歳頃に現れる子どもの変化3つ「10歳の壁」は子どもによって個人差があります。10歳ころに表れる子どももいれば、9歳ころに表れる子どももいます。では、どんな時にこの症状を感じるのでしょうか。① 運動能力を比較した時10歳になると、体の大きさや体力、筋力などの個人差が大きくなってきます。同じ学年でも、大きい子と小さい子の差が顕著に表れるでしょう。自分の運動能力が他の子よりも劣っている場合、劣等感を覚えることで感じます。これは自尊心や自己評価に大きな影響を与えるため、親は子どもの感情を理解し、適切に対応することが必要です。また、さまざまな能力があることを認識させ、自分自身を大切に思う力を育てていきましょう。② 勉強が出来ないと感じた時10歳と言うと、小学校だと高学年に当たるため、勉強の内容も徐々に高度になります。この時期に勉強についていけなくなる子も少なくありません。勉強面において、他人と比較し自分が劣っていた場合、劣等感を感じてしまうことでしょう。特に算数の「角度」「概数」「分数」や、国語などでついていけなくなる子が多くいるようです。この時期、子どもたちは自分の学習スピードと他人を比較し、自己評価を行う傾向があります。それゆえ、親としては子どもの努力を認め、自信を持てるような環境を提供することが大切です。③ 友達との容姿や発達の差を感じた時小さい頃は何も気にせずに友達と楽しく遊べていた子どもでも、急に大人しくなったり塞ぎこんでしまったりすることもあります。10歳になると自分のことを客観的に見れるようになり、容姿や発達の個人差を気にしてしまうためです。自己肯定感が下がったり、イライラしやすくなったりするため、言葉のかけ方に注意が必要です。適切な親の接し方について「10歳の壁」は子どもの成長にとって必要な時期ですが、親としてはどのように接すれば良いのでしょうか。親の接し方としては次のような方法があります。① 本音で話す理由もなしに叱ったり怒ったりしても、10歳の子どもは言うことを聞かないでしょう。まだ小さく見えるかもしれませんが、子どもはすでに自分の頭で物事を考えています。子ども扱いせず、一人の人間として本音で話すようにしましょう。子どもも相手の気持ちになって考えられる年齢です。② 子どもをほめる10歳の子どもは、自分の劣っている点ばかり考えてしまい劣等感を持ってしまいがちです。しかし誰にでも良い面は存在しています。子どもの良い面を見つけてほめてあげましょう。ほめてあげることで自己肯定感が生まれ、自信を持った子どもになります。子どもの能力や才能を見つけ、それを育てることも大切です。それが絵を描くこと、音楽を奏でること、スポーツをすること、物語を作ることなど何でも構いません。個々の能力を伸ばすことで、子どもは自分に自信を持ち、劣等感から脱出することができます。③ 得意なことを伸ばす得意なことがあれば、子どもは自信を持ちます。子どもの得意な面を伸ばすようにしてあげましょう。例えば、手先が器用なら折り紙などでも構いません。何でも良いので子どもが得意なものを見つけてあげて、自信を持たせるようにするのが良いです。10歳の壁を乗り越えるために今回は、10歳頃に表れる子どもの変化、親の適切な接し方などを紹介しました。「10歳の壁」は、子どもであれば成長期に誰でも通る道です。親としては落ち着いて、子どもの様子を観察しながら接するのが良いでしょう。子供の思考力を育てる「カンガエMAX。」【小学校低学年のご両親におすすめの記事】自分で考えて行動するためには?子どもの好奇心を引き出す方法「小1プロブレム」で子どもは何を感じている?問題行動や原因と家庭で出来る対策とは子供の思考力を高める!勉強以外に大切な3つのこと【10歳の壁】で子供に現れる3つの変化と適切な親の接し方とは勉強しない子にもう悩まない!小学生が家庭学習を習慣化する秘訣と子供の心理心豊かに育てたい!9歳までしか伸ばすことができない6種類の知能とは【中学受験】低学年のうちから準備しておくべきこと日記はメリット多し!小学校低学年から読解力と語彙力を育てる!