▶習慣化出来る家庭学習のやり方を上岡先生にインタビューしました▶小学生の思考力を育てる「カンガエMAX。」監修者インタビューを読む小学生の心理と家庭学習ができない4つの理由まずは子供の心理を理解しましょう。いくら対策をしようとも、親が子供の気持ちを理解できていなければ、本人の勉強への意識を変えることは難しいのです。あなたが子供の気持ちに寄り添い、効果的なサポートができるよう、子供の心理を紐解いてみたいと思います。勉強しない理由①:勉強が分からない今まで勉強に取り組んだことのない子供にとって、文字をたくさん書いたり計算するのは、とても大変なこと。言葉の正しい使い方や足し算引き算など、すぐには分からないことがいっぱいで、毎日がストレスの連続です。勉強が楽しいと感じるのは「解けた!」や「覚えられた!」という経験あってこそ。いくらやってもうまくいかないことを毎日やるのは、大人でもしんどいですよね。子供ならなおさらです。勉強しない理由②:遊びが好き子供が遊びを好きなのは当たり前でしょ?と思いましたよね。そう、分かってはいるけど遊びと勉強を切り離して「勉強、勉強!」と焦ってしまうのが大人なんです。遊びのように勉強を面白く感じられれば、子供の興味もグッと引き寄せられるはず。けれど子供が勉強を”拘束”のように感じてしまっていたなら、勉強する気にはなれないのは仕方ないかもしれません。勉強しない理由③:集中力が続かない子供の集中力が続くのは、一般的には15分と言われてるのはご存じですか?「そんなに短かったら何もできないじゃない!」と思われたかもしれませんね。だから、子供には少しでも長く深く集中できるような、習慣づけが必要になってきます。最初からうまく集中できる子なんていません。勉強が苦手なら、より気が散ってしまうのは当然ですよね。最初から「なんで集中できないの?!」なんて言ってしまってませんか?勉強しない理由④:勉強する理由がない子供は、唐突に勉強する環境に置かれます。幼稚園や保育園時代は、たくさん遊べば遊ぶだけ「よく遊んだね!」なんて褒められることまであったのに、小学生になった瞬間「勉強しなさい!」。これでは「なんで急にこんなこと言われるの?」と疑問しか湧きません。なぜ勉強しなきゃいけないの?自分にとって勉強ってどんな意味があるの?本人に勉強への理由づけがないことが、苦手意識をより大きくしてしまうんですね。小学生が家庭学習をするようになる対策5つ子供の気持ちを理解したところで、次はどんな対策をすればいいのかをお話しします。一つ一つはとても単純なことですが、意外と大人も習慣化が苦手な人が多く、なかなか実践できません。子供の習慣化に手を焼くのは、そこに原因がある場合も。けれど、子供を変えるにはまず大人から。対策のポイントもお伝えするので、ぜひ今日から取り組んでみてくださいね。対策①:決まった時間に勉強するできるだけ子供の負担にならない時間に勉強するよう、促してあげましょう。毎日同じ時間に習慣を作れれば、忘れることもありません。ここで大事なポイントが一つ。どんなタイミングで勉強したら効率がいいかは、子供の様子で決めましょう。親だけの都合で決めるのはNGですよ。学校から帰宅した直後は疲れてるからおやつの後で帰宅した勢いで終わらせてゆっくりするのがぴったり放課後は自由に使いたいから朝学校行く前になど、子供によって好みもあります。特に習い事が多い子や、突発の予定が入りやすいおうちは、朝の学習がオススメですよ。対策②:誘惑の少ない環境をつくる家庭学習の場所はいつも決まってますか?低学年であればリビング学習が多いと思いますが、目のつくところに誘惑がないよう、整理できてるかチェックしてみてください。漫画やゲーム、テレビやタブレットなど...手の届くところにあるのは危険です。まだ幼い子供なので、目の前にある誘惑には勝てません。ぜひ大人が勉強に集中しやすい環境を整えてあげましょう。対策③:子供のレベルに合った勉強をする学校の勉強に追いつこうとして、同じレベルのものを学んでも、なかなか成果がでない場合があります。それは学校の単元よりも前の部分でつまずいてるから。周りに合わせて焦って勉強しても、身につきにくいばかりか、本人のストレスを増やすことになりかねません。逆にもっと勉強嫌いになってしまうかも。だから、子供の様子に合わせて、勉強内容を遡ることも時には必要。大人は、あまりにも簡単なところを復習させてばかりいると不安になるかもしれませんが、大丈夫。簡単な問題から始めることで「分かった!」「できた!」という成功体験を積むことができるんです。これこそ勉強を楽しいと思える原点なので、ぜひ最初は簡単な問題から始めてみてください。慣れてきたら少しずつステップアップしていきましょう。対策④:勉強のサポートをする親のサポートは、大人が思うよりも強力に子供をバックアップします。なぜなら小学生以下の場合、ほとんどの子供にとって親の言葉や喜ぶ様子が本人のモチベーションになるからです。親が伴走してくれてる安心感も、子供の心を支えます。なので、家庭学習が習慣化するまではできるだけ関わってあげましょう。どうしても忙しくて丸つけしかできない場合も「こんなに頑張ってるんだね!」とか「難しい問題をよく考えたね」など、認めるような言葉がけをしてあげてください。もちろん教えてあげる場合も同じです。対策⑤:勉強は短時間から始める先ほども言ったように、子供の集中力は長く続きません。苦手な勉強を習慣づけるなら、なおさら時間は短く設定してあげましょう。「10問終わったら終わりね」のようなルールにすると、問題の難易度によっては長時間かかる場合もあるので、子供に合わせて決めてあげてくださいね。ほとんどの場合、最初の1ヶ月ほどは10分机に向かえるように工夫するのがオススメ。子供の成長と共に少しずつ時間を伸ばしていけば大丈夫。気持ちよく問題が解けたタイミングで終われるといいですね。そうすると「次もやるぞ!」という、前向きなマインドで続けていくことができます。小学生の自主性を伸ばす3つのポイントどれだけ勉強を工夫しても、家庭学習が続かないおうちはたくさんありますが、その理由を知っていますか?それは”主体性を伸ばさなかったから”です。勉強をする上で”やらされてる”のではなく”自分からやってる”という自主性を身につけるのは、とても大切なこと。言われて勉強してるだけだと、いつか親の手から離れた時に、勉強の必要性を感じられなくなってしまいます。けれど、自主性を持って勉強ができるようになると、継続が苦になりません。コツコツやることが、自分の可能性を広げることになると分かってるからです。では、主体性を伸ばすにはどうしたらいいのでしょうか。主体性を伸ばすポイント①:コミュニケーションを大切にする子供の小さな疑問も受け止め、一緒に考えるようにしてみてください。必ず正しい答えを出せなくてもいいんです。本人にどう思うか投げかけたり、調べたり、疑問を持った子供の感性を褒めたりするコミュニケーションが、子供の主体性を育てます。大人に話を聞いて受け止めてもらう経験を重ねることは、子供の自信に繋がるんですよね。将来どんなことをやりたいのか、それにはどんなステップを踏めばいいのか...そんな会話からでも、勉強の意義を見つけることができるかもしれません。1日一回は、子供の話に耳を傾ける時間を作ってみてはどうでしょうか。主体性を伸ばすポイント②:子供を認める子供という存在を認め、尊重することも重要です。逆に、子供が勉強をしてる時に正解ばかり褒めたり、できないことを強く叱ったりするのはよくありません。成果だけを褒められると、子供は「いい点数を取らなきゃ」と思い始めます。いつの間にか、勉強の目的が”学ぶこと”から”点数を取ること”に置き換わってしまうのです。子供はどんどん勉強の面白さを感じられなくなり、「知りたい」という好奇心は「失敗したくない」という恐怖に打ち勝てなくなってしまうんです。子供はたくさん失敗して学ぶもの。挑戦が豊かな経験を作るのです。「失敗したくない」という気持ちは、強く叱ることでも子供の心に影を落とすので注意が必要。問題が解けないなら、そのことを叱るのではなく、どうしたら分かるようになるのか、そのことにフォーカスしましょう。そして正解したらそれまでの努力や積み重ねを認めてあげてくださいね。主体性を伸ばすポイント③:子供と同じものに興味をもつ子供が好きなものに興味をもったり、一緒に楽しむのも実はとても効果的。好きなことの話を聞いてもらえたり、親から人として尊重されていると、人との関わりに自信を持てるようになるので主体性が伸びやすいのです。けれど、子供と一緒に趣味に没頭したりしてる人は意外と少ないので、ぜひ取り入れてほしいポイントですね!対等に話せる話題ができるので、親子関係の絆も深まりますよ。ポイントをおさえて自立した家庭学習を身につけよう子供の心の動きがわかると、勉強に関する親の関わり方の理解も深まりますよね。学習習慣は早くから身につけることで、日々の学力に差が出てきます。「勉強させるの大変だから」と後回しにせず、今日から一つずつ始めてみませんか。自ら学び成長できるスキルは、親からできる子供への最高のプレゼントです!子供の気持ちに寄り添いながら、取り組んでいきましょう。▶習慣化出来る家庭学習のやり方を上岡先生にインタビューしました子供の思考力を育てる「カンガエMAX。」【小学校低学年のご両親におすすめの記事】自分で考えて行動するためには?子どもの好奇心を引き出す方法「小1プロブレム」で子どもは何を感じている?問題行動や原因と家庭で出来る対策とは子供の思考力を高める!勉強以外に大切な3つのこと【10歳の壁】で子供に現れる3つの変化と適切な親の接し方とは勉強しない子にもう悩まない!小学生が家庭学習を習慣化する秘訣と子供の心理心豊かに育てたい!9歳までしか伸ばすことができない6種類の知能とは【中学受験】低学年のうちから準備しておくべきこと日記はメリット多し!小学校低学年から読解力と語彙力を育てる!