▶教科別にプロから思考力の身に着け方を学ぶメタ認知とはメタ認知とは、自分の考えや行動を客観的にとらえることです。自分の考えとは「判断」「記憶」「感覚」「考え方」などの脳の活動を言います。メタ認知はそれら脳の活動を一歩引いた位置から、自分自身を他人の目線で見ることです。そして自分の問題点や課題を見つけて、修正したり改善したりする能力になります。■困難に対しての改善策を見出せる例えば「勉強したくない」「勉強は嫌だ」と思っている場合でも、メタ認知能力があれば客観的な視点を持つことで改善が可能です。自分自身を客観的な視点でとらえて、「なぜ自分は勉強したくないと思うのか」「どうすれば嫌じゃなくなるのか」という考えで改善策を見出すことができます。■メタ認知能力は小学生から芽生えるメタ認知能力は、小学校高学年ころから芽生えてきます。メタ認知能力が芽生えてきた子供は、いろいろなことに気を配ることができるでしょう。例えば友達と会話している時、相手が退屈そうにしていた場合は「この話は興味がないかもしれない」「自分ばかりが話しすぎかも」と気づいて違う話をしたり状況に応じた対応が可能です。このようにメタ認知能力があると、周りの状況の変化や何か困難なことが出てきた場合など、客観的に自分を見ることができます。そのため状況にあった冷静な対応をすることが可能です。なぜ脳の成長に繋がるのかメタ認知能力によって自分自身の行動や考え方を客観的にとらえることで、脳の成長が期待できます。■柔軟に対応自分自身の行動や考え方を客観的にとらえることで、日常生活においてさまざまな変化に気づくことができます。変化に気づくことができれば、適切な対処が可能です。「周りが見えていない」「自己中心」といった状況には陥りません。状況に応じた対処ができるように脳が成長します。またトラブルなどが起きた場合でも自分自身を客観的にとらえることができれば、冷静な判断が可能です。例えば自分のミスが原因でトラブルが起きた場合は、同じ間違いが起きないように冷静に対応策を考えることもできます。■問題解決が可能何か困難なことや大きな問題にぶつかった場合、自分自身を客観的に見ることで落ち着いて解決策を考えることができるようになります。あせらずに冷静に考えることができるため、トラブルや問題発生に強い脳に成長するでしょう。自分自身を客観的に見ていない場合は、トラブルや問題発生時にあせってしまい「思い込みの対応」や「感情的な対応」となり、事態を悪化させかねません。冷静な判断ができるように脳が成長していれば、最善の対応策を導き出すことが可能です。■感情を抑制自分自身を客観的に見ることで、自分の感情も冷静に分析することが可能です。不安や怒りなど良くない感情が出た場合、感情的になるのではなく感情をコントロールできる脳に成長します。何かに対して不安があった場合は、不安に思う要因を突き止めて対処することが可能です。怒りを感じた場合は、自分は何に対して怒っているのかを冷静に分析し、どうすれば怒りを抑えることができるか解決策を考えることができるようになります。ただし、感情のコントロールは難しいのが現実です。まずは客観的に自分自身の感情を眺めてみるところから始めるのが良いでしょう。メタ認知能力の鍛え方メタ認知能力があると、さまざまなことに冷静に対応することができます。また自分自身の状況が把握できるため、自己成長にもつなげることが可能です。ここではメタ認知能力を鍛える方法について紹介します。■目的と方法を考える何かに取り組む場合「なぜその取り組みを行う必要があるのか」「何が良くなるのか」など、取り組みの目的や意義を考えることで客観的な視点が身につきメタ認知能力が鍛えられます。子供に対しても目的や意義を伝えておくことで、子供が自分自身を客観的に見ることが可能です。子供は取り組みを頑張っている自分、取り組みによって成長した自分を実感することができるでしょう。■感情をコントロール感情的になっているとき「その要因は何なのか」を考えるようにすれば、自分自身を客観的に見ることができメタ認知能力を鍛えることが可能です。子供が感情的になっていたり、イライラしている場合「どうして怒っているの?」「怒らないようにするにはどうすれば良い?」など、子供が自分自身の状態を把握できるように質問してあげましょう。子供は自分の状態を把握すると感情のコントロールができるようになり、客観的な視点を身につけることができます。■やったことを振り返る何かに取り組んだ結果が良くても悪くても、なぜその結果になったのかを考えさせることで、自分を客観的に見ることができます。メタ認知を鍛えるには、このような振り返りが大切です。例えば子供のテストの点数が良かった場合「毎日勉強を頑張っているからだね」など、声をかけてあげるのも良い方法です。テストの点数が悪かった場合は「どの部分がわからなかったのかな?」「どうすればわかるようになると思う?」など、聞いてあげましょう。この時注意すべき点としては、親から「こうすれば良い」と解決策を提示しないことです。子供に考えさせることが大切になります。そして子供が解決策を考えそれを実践したら、子供をほめてあげましょう。子供に考えさせて実践させ、親がほめるという繰り返しで子供を成長させることが可能となります。子供の思考力を育てる「カンガエMAX。」【小学校低学年のご両親におすすめの記事】自分で考えて行動するためには?子どもの好奇心を引き出す方法「小1プロブレム」で子どもは何を感じている?問題行動や原因と家庭で出来る対策とは子供の思考力を高める!勉強以外に大切な3つのこと【10歳の壁】で子供に現れる3つの変化と適切な親の接し方とは勉強しない子にもう悩まない!小学生が家庭学習を習慣化する秘訣と子供の心理心豊かに育てたい!9歳までしか伸ばすことができない6種類の知能とは【中学受験】低学年のうちから準備しておくべきこと日記はメリット多し!小学校低学年から読解力と語彙力を育てる!